まもなく「平成」の時代が終わろうとしている2019年正月に「昭和」の思い出を書こうとしています。
小学生の頃から見ていたヒデキ。
男の私が見ても本当にカッコいいなと思っていました。
傷だらけのローラ
気持ちにグッと入り込む絶唱でした。
その西城秀樹さんが2018年5月に亡くなりました。
昭和の一時代が終わってしまったようで寂しいです。
ところで若い皆さんは「新御三家」をご存知でしょうか。
「新」というからには元の「御三家」がある訳で、これを徳川御三家などというとまた話が広がってしまいますのでここは昭和歌謡界の「御三家」をまず語ってみましょう。
昭和30年代40年代に活躍された橋幸夫さん、舟木一夫さん、西郷輝彦さんを称して御三家と呼んでいました。
女性では同じころ美空ひばりさん、江利チエミさん、雪村いづみさんの三人を称して三人娘と言っていました。
これに対して新御三家と呼ばれていたのが、西城秀樹さん、野口五郎さん、郷ひろみさんです。
昭和50年代の歌謡界を常にリードしていたのがこの3人です。
とにかくすごかったんです!その人気ぶり
西城秀樹
細身の体にトレードマークの長髪を振り乱して熱唱する姿は男の私から見ても「カッコいい」の一言でした。
ましてや女の子たちはコンサートで失神する人が続出するほどの熱狂ぶりでした。
デビュー曲の「恋する季節」は正直いまいちでしたが、「情熱の嵐」が大ヒットし、歌の合間で「ヒデキ!」と絶叫する女性が続出しました。
その後も「ちぎれた愛」、「愛の十字架」、「薔薇の鎖」、「激しい恋」などの人曲を連発し、そして「傷だらけのローラ」へと一気に登り詰めるのです。
しかし、ヒデキの快進撃はこれでは収まりませんでした。
1979年、「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」をリリースし日本中にY.M.C.A.ダンスを広めたのでした。
元々歌唱力には定評があり、その上独自の絶唱スタイルを加え他に類を見ないアーチストとして活躍されました。
63歳で旅立たれるとは思ってもいませんでした。
誠に残念です。
合掌
野口五郎
野口五郎さんと言えば、「私鉄沿線」「甘い生活」を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実はデビューは演歌だったのです。
曲名は「博多みれん」。
しかし、残念ながらこの曲はほとんどヒットしませんでした。
2曲目からポップス路線に転じ、リリースした曲が「青いリンゴ」。
これで人気に火が付きました。
どこか切なく歌い上げる五郎の歌唱力が女性のハートを引き付けたのだと私は解釈しています。
そして翌年の「オレンジの雨」が大ヒット。
この曲は私も子供ながらに大人の危ない恋を歌っているのだなと直感したものです。
リズムに乗って歌う五郎もカッコよかったです。
続く「君が美しすぎて」はこれまた大人の妖しい恋を歌っているのだなと少年の私はドキドキしながら聞いていました。
そうです。
五郎には人並み外れた歌唱力があったのです。
そしてそのルックス、美しく整えられた長髪で女性たちの心を掴みました。
NHK紅白歌合戦11回出場。
郷ひろみ
郷ひろみさんと言えば、今ではやたら熱くてカッコいいオジサンというイメージですが、デビューの頃はそれはそれは可愛らしい男の子でした。
私の方が年下なのですが、当時テレビを見て「なんちゅう可愛らしいやっちゃ」と思っていました。
いや、変な意味ではなく。
そういう趣味もありませんので念のため。
単純に男子か女子か分からない人だなと思ったということです。
本名は原武裕美さん。
1955年10月18日生まれ、福岡県の出身です。
くりくりっとしたヘアースタイルにこれまたくりくりっとした目でデビュー直後、一瞬にしてトップアイドルになりました。
デビュー曲もズバリ「男の子女の子」。
1972年にデビューし、その年のレコード大賞で新人賞を受賞しました。
その後もヒット曲を連発、1973年の「裸のビーナス」は私も個人的に大好きな歌でしたね。
イントロがいいんですよ。
文字では表現できませんけどね。
その翌年は「よろしく哀愁」。
これがまた秋の物悲しい雰囲気にピッタリで名曲だと思います。
その後、変わったところでは樹木希林さんとコンビで歌った「林檎殺人事件」もヒットしました。
また、化粧品のCMに使われた「How many いい顔」も印象に残ります。
「お嫁サンバ」もある意味名曲なら、「哀愁のカサブランカ」ではバラードをしっとりと歌うという意外性も見せてくれました。
またまたで恐縮ですが、私個人的に大好きな曲は「セクシー・ユー」なんです。
郷ひろみのセクシー・ユーいいなあって思っていたらある日偶然、元歌を耳にしてしまいました。
南佳孝さんが歌う「モンロー・ウォーク」。
何とも言えない都会的かつ気怠さを感じさせる南佳孝さんの「モンロー・ウォーク」は絶品です。
その比較で郷ひろみさんの「セクシー・ユー」を聞き直すとこれがまた良いんです。
独特のリズム感で歌って踊った「2億4千万の瞳」は一世を風靡しました。
こうして見てみると、新御三家のうち郷ひろみさんが一番ヒット曲を出しているように見受けられますね。
息長く第一線で活躍されているということもあるでしょうし、ジャンルの違う曲も歌いこなしているというご本人の努力も見逃せないでしょうね。
以上のように、新御三家はそれぞれが大スターなんです。
三人そろってなんぼというちっちゃなくくりではありません。
彼らと同じ時代を過ごしてきたことに感謝です。