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空手道ビジネスマンクラス練馬支部 夢枕獏

空手道ビジネスマンクラス練馬支部 夢枕獏

男のプライドや夢、意地などを思い出させてくれる作品です。

ある程度先々の展開が読める小説なのである意味安心感を持って読み進めることができます。

あらすじ

人間というものはどこで不運に出くわすか分かったものじゃありません。

主人公の木原はある日、偶然に町で喧嘩の場面を見てしまいます。
一人の若者が3人のガラの悪そうな男たちに絡まれていたのです。

木原はその若者にも絡んでいる男たちにも全く見覚えはありません。
知り合いでもなんでもなくただ偶然にその場面に出くわしただけなのです。

ところが絡んでいるうちの一人の男とこれまた偶然に目が合ってしまいました。

後々わかるのですが、この男が非常に粘着質な人間で一度恨みを覚えたらしつこく絡んでいくというやっかいな性格の持ち主だったのです。

その場は若者もうまく切り抜けたのですが、今度はその粘着質な男が木原に絡んできます。

なぜ、主人公がいつまでもその場に留まっていたのかという疑問も感じないではありませんが、予想通り木原はその男にボコボコにされてしまうのです。

挙句の果てに土下座をさせられ自分の吐しゃ物に顔を付けさせられるという悲惨な目にあわされます。

男のプライドも何もズタズタにされ、心身ともに深く傷ついた木原は自分の生き方そのものに疑問を持つようになります。

そんなどん底の状況から逃れるため木原が取った行動がある空手道場への入門でした。

道場のビジネスマンクラスにはいろいろ事情を抱えた男たちがおり、それぞれ思いを内に秘めながら鍛錬しているのでした。

道場生や館長たちと練習を通じて交流を深め、やがて徐々に自信を取り戻して行く木原。

そこに同僚女性やスナックのママなども絡み、また思いもよらぬ展開となっていきます。

読後感

連載小説を単行本にしただけあって、多少状況説明がくどい面もありますが、何日か時間を掛けて読んでいくには適しているのではないでしょうか。

長編はややもすると途中で人間関係が分からなくなったりしますからね。

しかし、粘着質な男とのその後の数度の出会いなどはやはり予想通りと言えば予想通り。
期待を裏切らない展開となって行きます。
そういう意味で安心感のある作品です。

その中で作者が言いたかったことは「男の生き様」「中年からの男磨き」「人生はいつでも再出発できる」こういったことではないでしょうか。

一言でいえば「痛快中年青春物語」でしょうか。
どこかに悲哀を感じながら主人公に自分を重ね合わせる自分がいました。

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