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35歳で転職すべき?年収650万のSEが抱える現状維持と挑戦の狭間【60代転職経験者からの回答】

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【35歳男性の悩み】

最近、夜中に目が覚めることが増えた。時計を見ると、だいたい午前3時前後。妻と子供たちが安らかに眠る寝室で、私だけが天井を見つめながら、同じ考えを巡らせている。このまま今の会社でやっていくべきなのか、それとも転職という新しい挑戦をすべきなのか。

 

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現在の会社には新卒で入社して13年目になる。システムエンジニアとして、中規模のIT企業で比較的安定したポジションにいる。年収は650万円程度。都内まで電車で40分の場所に持ち家があり、妻と9歳の長女、6歳の長男との4人暮らし。一見、何不自由のない生活を送っているように見えるかもしれない。

しかし、ここ1年ほど、強い焦りと不安を感じている。同期の多くが管理職になっていく中、自分はまだ一般職のままだ。会社の昇進システムは年功序列の要素が強く、実力主義とは言い難い。技術面でも、新しい開発手法やクラウドサービスの知識が求められる中、古い体制の会社では最新技術に触れる機会が限られている。

先日、大学時代の友人と久しぶりに会った。彼は2回の転職を経て、今は外資系IT企業でプロジェクトマネージャーとして活躍している。年収は優に1000万円を超えているらしい。「今はIT人材の需要が高いから、チャンスだよ」と言われ、それ以来、余計に考え込むようになった。

確かに、転職サイトを見ると、私のスキルセットでも応募できそうな求人は多い。年収も今より100-200万円増える可能性がある。新しい技術に触れられる環境で、よりチャレンジングな仕事ができるかもしれない。

でも、そう単純には踏み切れない理由がある。

まず、住宅ローンの存在だ。あと27年のローンが残っている。今の会社なら雇用は安定しているが、転職先で万が一うまくいかなかった場合、家族の生活に大きな影響が出る。妻は専業主婦で、子供たちはこれから教育費がかかる時期に入っていく。

また、今の職場の人間関係は良好だ。上司は残業を極力させないよう配慮してくれるし、子供の学校行事で休みを取ることにも理解がある。この働きやすい環境は、簡単には手放せない価値かもしれない。

一方で、このまま現状維持を続けることへの不安も大きい。IT業界の変化は急速で、今の環境に留まっていては、どんどん市場価値が下がっていく気がする。子供たちにも、挑戦することの大切さを教えているのに、自分が安定を選んで現状に甘んじているのは矛盾しているようにも感じる。

週末、たまたま長女の算数の宿題を見ていた時のことだ。「答えはひとつじゃないよ、いろんな解き方があるんだよ」と教えながら、はっとした。自分の悩みにも、絶対的な正解なんてないのかもしれない。

今考えているのは、まず副業から始めてみることだ。会社は副業を許可制で認めている。休日を使って、フリーランスの案件を少しずつ受けてみれば、外の世界を知ることができる。新しい技術も学べるし、自分の市場価値も測れる。その経験を踏まえて、改めて転職を考えるという選択肢もある。

また、社内でも新規プロジェクトの立ち上げを提案してみようと思う。今までずっと受け身だった自分を変えて、もっと積極的に行動してみたい。その結果、社内で評価され、新たなキャリアパスが開ける可能性だってある。

それでも夜中に目が覚めることはあるだろう。でも、少しずつでも前に進む行動を始めれば、今より建設的な思考ができるようになるかもしれない。

妻には、まだこの悩みを打ち明けていない。きっと心配をかけたくないという気持ちもあるのだろう。でも、そろそろ話してみようと思う。二人三脚で人生を歩んでいくパートナーなのだから、こういう悩みも共有して、一緒に考えていきたい。

長男が先日、保育園の発表会で大きな声で歌っていた。少し前まで人前で歌うのを怖がっていた彼が、練習を重ねて自信を持って発表できるようになった姿を見て、胸が熱くなった。子供たちの成長に負けないよう、自分も変化を恐れずに、一歩ずつ前に進んでいこう。

正解のない問題に対して、唯一できることは、後悔のない選択をすることだ。今はまだ答えは出ないけれど、焦らず、でも着実に、自分なりの答えを見つけていきたい。

 

【60代のベテランサラリーマンからのアドバイス】

35歳という年齢での悩み、とてもよく分かります。私も同じような状況を経験してきました。40年以上のサラリーマン生活を経て、3回の転職を経験した者として、率直な意見を共有させていただきます。

まず、あなたの慎重な姿勢は正しいと思います。家族を持つ身として、安定性を重視する考えは当然です。ただし、その「安定」の定義について、一緒に考えてみたいと思います。

私の経験から言えば、「今の会社に残り続けることが最も安定している」という考えは、実は幻想かもしれません。かつての終身雇用の時代とは違い、企業の経営環境は数年単位で大きく変化します。特にIT業界では、技術の陳腐化は致命的です。

あなたが考えている副業からのスタートは、とても賢明な選択だと思います。ただし、一つアドバイスをさせていただくとすれば、「副業=将来の転職先を探すための手段」という位置づけだけでなく、「自分の市場価値を守るための投資」という視点で捉えることをお勧めします。

そして、最も重要なアドバイスは、「変化のタイミング」についてです。私の経験では、35歳前後は転職市場において、最も優位性のある年齢の一つです。実務経験が豊富で、かつ新しい環境への適応力もまだ十分にある。40歳を超えると、たとえ優秀なエンジニアでも、転職市場での選択肢は確実に減っていきます。

住宅ローンについても一言。確かに大きな懸念材料ですが、逆に言えば、これがあるからこそ、より慎重に準備ができるはずです。貯金を増やし、市場価値を高めてから行動を起こすことで、リスクは最小限に抑えられます。

奥様との相談を考えているとのこと、それは非常に良い判断です。私の経験では、キャリアの転機において、配偶者の理解と支援は何より心強い味方になりました。ただし、漠然とした不安や悩みを共有するのではなく、具体的な行動計画を示した上で相談することをお勧めします。

最後に、お子様のことについて。教育費の心配は当然ですが、私見では、親の姿勢が子供に与える影響の方が、実は大きいかもしれません。安定を求めすぎるあまり、チャレンジ精神を失った親の姿を見せるよりも、慎重に準備をした上で、勇気を持って一歩を踏み出す姿を見せることの方が、子供たちにとっては大切な学びになるのではないでしょうか。

ただし、全てを一度に変える必要はありません。私が提案する具体的なステップは以下の通りです:

1. まずは1年程度、副業を通じて外部の仕事に触れながら、貯金を増やす
2. その間に、新しい技術の習得と人脈作りを意識的に行う
3. 社内でも積極的に新しい提案を行い、自分の市場価値を高める
4. それらの経験を踏まえた上で、転職という選択肢を具体的に検討する

このプロセスを踏むことで、「安定か成長か」という二者択一ではない、より賢明な選択ができるはずです。

会社や仕事に対する不安や焦りは、誰もが経験するものです。大切なのは、その感情に流されるのではなく、それを原動力として、着実に次の一手を準備することです。あなたなら、きっと良い選択ができると信じています。

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