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地面師に詐欺られた積水ハウス!社長も担当者も犯人からすれば赤子同然!

世情

積水ハウスを巡る巨額の詐欺事件が世間を賑わせていますね。

私の地元にも積水ハウスの工場があるので悪く言いたくはないのですが、やはり「ぬるい」と言わざるを得ないような気がします。

積水ハウスはなぜ「ぬるい」と言われるのか

それにしても55億円ですか、よくも取られたもんですね。

地面師とは、他人の土地を勝手に転売したりして不当に利益を得る詐欺師のことです。
地面に関する先生、ではありません。

さて、積水ハウスは何故ぬるいと言われるのでしょうか。

この詐欺グループ、他の不動産業者にも件の土地売買の話を持ちかけたそうですね。
それも2社です。

どちらの業者も最初は飛び付いたそうです。

東京の都心、それも一等地に600坪もの土地が手付かずで存在しているということで、以前から業界では噂になっていたようですが、それがおよそ30%ダウンで買えるとあって交渉を始めていたそうです。

しかしその際、どちらの業者も所有者を名乗る女を写真や動画に撮っていたそうです。

そして、その画像を持ってその土地の近所の人に聞き合わせをしたところ、所有者の女性は全くの別人であるとの回答を得たとのことです。

つまりは「旨い話には気を付けろ」の基本に則り、慎重にも慎重を期して取引に臨んでいたのです。
そして被害に遭うことを未然に防いでいたのです。

そこで積水ハウスの対応が問題視されると私は、思うのです。

そこまで慎重に相手の身元確認をしなかったのでしょうか。

あるいは組織が大き過ぎるが故の隙があったのかもしれません。

責任部署の長は課に任せ、課は係に任せっきりにしていたのでしょうか。

それとも「うちの会社を騙すような輩がいるはずがない」と最初から疑いを持つ意識すらなかったのでしょうか。

天下の積水ハウスを騙しに来る人間などいるはずがないと。

そこらあたりが「ぬるい」と言わざるを得ないところだと考えます。

「白昼の死角」を彷彿とさせる事件

それにしても今どき、まだこうした犯罪が横行しているのですね。

何やら高木彬光さんの「白昼の死角」を彷彿とさせますね。

しかし、あの小説は戦後のどさくさ期の話でした。

東大生が太陽クラブという高利貸しを始めるところから物語は始まり、やがて主人公が希代の詐欺師として悪の道で成功して行く話です。

もっとも高木氏によれば、この話はある実在の人物から経験談として聞いたとのことですが、その人物の名が明かされることはありませんでした。

この小説、今読んでもとても面白いですよ。

ちなみに映画、テレビドラマにもなりました。

主人公の鶴岡七郎は映画では夏木勲さん、テレビドラマでは渡瀬恒彦さんが演じました。

東大生にしてはいかついような気もしましたが、存在感は半端ありませんでした。

どちらも今は亡き名優です。

警察はどこまで真相を解明できるか

話が逸れましたが、こんな科学もシステムも発達した時代に、顔をさらして相手を騙しに行くなんてアナログな犯罪が行われていること自体がある種驚きです。

しかし報道によればこのグループ、やはり戦後から数十年に渡ってこのような地面詐欺を行っていたようですね。

グループはいくつかのセクションに分かれ、それぞれが自分の持ち分の仕事を緻密にこなしていくやり方で巨額の現金を騙し取っていたのです。

登場人物も多く、地主役、不動産業者役、書類偽造班など十数人若しくはそれ以上の人物が絡んでいたと言います。

劇場型と言うか、本当に小説を地で行くような話です。

恐らくはこの1件だけであろうはずはなく、警察がどこまで余罪を追及できるか見守る必要がありそうです。