昨今、労働市場は空前の売り手市場だそうです。
聞いてはいました。新聞で読んでもいました。
しかし、実際にハローワークに求人を出してみると実感しましたね。
本当に人が来ません。
電話がチリンとも鳴りません。
そこでちょっとひねりを加えて求人票の文言を書いてみると、打って変わって応募がありましたのでポイントを3つほどお知らせしたいと思います。
仕事内容は詳細に記していますか?
当然のことながらどのような職種を募集しているのか明確にしなければなりません。
今回、私はある技術職を募集していたのですが特殊な業界のため、逆に言えば知っている人は知っていると思って、当初はそれほど詳しく書いていなかったのです。
しかし、ハローワークの担当者から
「これでは人は来ませんよ。」
と軽くダメ出しをされてしまいました。
分かっていても詳しく書くのだそうです。
・どのような職種を募集しているのか
・具体的にどのような仕事をやってもらいたいのか
・その仕事を継続して行うことにより将来関係資格の取得などができるのか
・その仕事の意義は何なのか(社会的にどのように役立つのか)
などを書くことによって求人票を見た人(仕事を探している人)が安心感を覚えるのだそうです。
ああ、この会社は真面目に人を募集しているんだな、という安心感ですね。
今は仕事を探している人もまずはブラックか否かという判別を第一にしているそうです。
いくら仕事に就きたいといってもブラック企業には入りたくない、そう考える人は多いです。
当然と言えば当然ですが。
その判断基準の一つとして仕事内容を詳細に求職者の立場に立って紹介しているかどうかが大きなポイントになるとのことです。
男性と女性では求人票を見るポイントが違う
男性は仕事内容を最重要視し、それに準じて給与や待遇面に注目します。
それに対して女性は仕事内容は当然ですが、次に就業時間や休日に目線が行くそうです。
これはワークライフバランスの観点からも言えそうですね。
男性は安定した企業で長続きする仕事に就きたいという願望が強いでしょう。
女性の場合は休日や余暇を十分に楽しみたい、あるいは子供がいる場合には子育てを中心に空いた時間で仕事をしたい、という意識が強いようです。
求人する企業側もどのような求職者を対象としているのかをはっきりさせ、アピールポイントを変えなければならないでしょう。
また、会社の特長をしっかりアピールすることも重要です。
「取引先は大手企業が多く、業績も安定しています。」
「真面目に取り組むことによりスキルアップでき、資格取得もできます。」
「勤務時間の調整もでき、仕事と育児の両立ができます。」
など虚偽でない限りアピールできることはしっかり書き込むべきです。
給与、賞与などは明確に、細か過ぎるくらいに書くべし
例えば基本給の他各種の手当がある場合、その手当の内容をしっかり記入した方が良いです。
・家族手当 配偶者20,000円、子供一人目10,000円、2人目以降一人に付き5,000円
・賃貸住宅補助 独身の場合10,000円、家族同伴の場合15,000円
・通勤手当 公共交通機関の場合、定期代相当分
自家用車の場合 通勤距離1km当たり1000円・/月
自転車の場合 一律3,000円/月
・資格手当 ○○資格10,000円 △△資格8,000円など
賞与についても昨年実績で良いので
・年2回合計3か月分
など具体的に記した方が良いです。
なお、給与の計算において何日締めの何日払いかということも求職者にとっては結構重要な判断基準ですので明確に記しておく必要があります。
よく見受けられるのが
「月末締め、25日払い」
というものですが、これでは当月の25日か翌月の25日か判断がつきません。
当月末で計算を締めても振り込まれるのが翌月25日ということになればその間、生活が苦しいので他を探そうかという気にもなりかねません。
もし、当月末締めでその月の25日に先払いのような形で給与が振り込まれるのでしたら、それはしっかり記す必要があります。
いずれの場合も求職者の方に安心感を持ってもらうためですね。
ブラックは避けたい、安売りはしたくない、というのが仕事を探している人の本音でしょうから、企業側はしっかり受け止める必要があります。
そのことを十分理解したうえで求職票を記入しなければなかなか思うように人は集まりません。
ここはひとつ頭を捻りましょう。