今回は知人女性のBさんの話を紹介します。
こんにちは。29歳のBです。
現在、市立図書館で司書として働いています。
私は人と話すことが苦手で、以前の接客の仕事では毎日ストレスを感じていました。
しかし、図書館でのバックヤード業務との出会いによって、自分らしく働ける場所を見つけることができました。
今日は、その体験についてお話ししたいと思います。
司書になるまでの道のり
私は本を読むことが大好きで、大学では図書館司書の資格を取得しました。
しかし、最初は一般企業の営業事務職として就職。
「図書館は利用者との対応が多いだろう」と考え、司書の道を諦めていたのです。
ところが、ある時、図書館には来館者対応だけでなく、バックヤードでの業務も多くあることを知りました。
これなら私にもできるかもしれない。
そう思い、思い切って市立図書館の司書職に応募することにしたのです。
バックヤード業務の具体的な内容
図書館の裏方の仕事は、実に多岐にわたります。
主な業務を紹介させていただきます:
1. 図書の選書・発注業務
– 新刊情報のチェック
– 選書会議用の資料作成
– 発注リストの作成と管理
– 予算管理と執行状況の確認
2. 受入・整理業務
– 納品された本の検品
– 装備(バーコード・ラベル貼り)
– 目録データの作成・登録
– 分類作業
3. 蔵書管理
– 蔵書点検の実施
– 破損本の修理
– 除籍候補図書のリストアップ
– 書庫の整理・管理
4. システム関連業務
– 図書館システムのデータメンテナンス
– 統計データの作成・分析
– デジタルアーカイブの整理
コミュニケーションの少ない環境での働き方
バックヤード業務の魅力は、必要最小限のコミュニケーションで仕事が進められることです。
日常的なコミュニケーション例
1. 朝礼での業務連絡(5-10分程度)
2. 選書会議での意見交換(月1-2回)
3. 上司への業務報告(必要時のみ)
4. 同僚との引継ぎ(簡潔な申し送り)
ほとんどの時間は、自分のペースで黙々と作業に取り組むことができます。
私の得意分野を活かせる仕事
コミュニケーションが苦手な人の多くが持っている特徴が、この仕事では強みになります:
1. 細かい作業への集中力
例えば、先日担当した郷土資料のデジタルアーカイブ化では、何百枚もの古い資料を丁寧にスキャンし、メタデータを付与する作業がありました。
集中力を要する単調な作業でしたが、むしろその環境で最高のパフォーマンスを発揮できました。
2. 正確性へのこだわり
目録データの作成では、書誌情報を正確に入力する必要があります。
タイトルや著者名、出版社情報など、細かなミスも許されない世界です。
几帳面な性格が、ここでは大きな武器となっています。
3. 論理的な思考力
図書の分類作業では、本の内容を理解し、適切な分類記号を付与する必要があります。
物事を系統立てて考えることが得意な私には、やりがいのある仕事です。
仕事の醍醐味
バックヤード業務には、表には見えない魅力がたくさんあります:
1. 新刊との出会い
選書業務では、まだ店頭に並んでいない本の情報に触れることができます。
本好きの私にとって、これは大きな喜びです。
2. 知識の広がり
様々な分野の本を扱うことで、自然と知識が広がっていきます。
専門書の受入れ作業をしていると、新しい分野に興味を持つきっかけにもなります。
3. 達成感
破損本の修理や、古い資料の整理など、目に見える形で仕事の成果を実感できます。
必要な資格と知識
図書館司書として働くために必要な準備についても触れておきましょう:
1. 司書資格(必須)
2. 図書館情報システムの基礎知識
3. 分類法・目録法の理解
4. 資料保存に関する知識
資格取得のための勉強も、独学で進められる部分が多いのが特徴です。
働き方の特徴
図書館での仕事には、以下のような特徴があります:
1. 規則正しい勤務時間
– 基本的に残業が少ない
– シフト制だが、予定が立てやすい
2. 静かな職場環境
– 集中できる環境
– 騒がしい場所が苦手な人に適している
3. 年間を通じた業務の流れ
– 蔵書点検(年1-2回)
– 選書会議(月1-2回)
– 定期的な書架整理
これから図書館司書を目指す方へ
バックヤード業務に興味をお持ちの方に、いくつかアドバイスをさせていただきます:
1. 司書資格の取得を目指す
2. 図書館でのボランティア活動などで実務を知る
3. 図書館情報システムの基礎知識を身につける
4. 本や資料に関する幅広い知識を養う
図書館のバックヤード業務は、コミュニケーションが苦手な方にとって、とても働きやすい職場環境だと感じています。
本が好きで、細かい作業が得意な方には、特におすすめの仕事です。
私は今、毎日充実した気持ちで仕事に取り組んでいます。
同じような悩みを持つ方々にとって、新しいキャリアの選択肢として検討していただければ幸いです。
きっとあなたに合った職業も見つかるはずです。
頑張りましょうね。