皆さんは「ギャラ飲み」という言葉をご存じですか?
ギャル飲みではありません。
「ギャラ飲み」です。
昨今、(と言ってもそんなに長期間ではありませんが)吉本興業や他の芸能事務所に所属するお笑い芸人の“闇営業”問題が取りざたされていますが、実はお笑い芸人だけに広がっている事象ではないという話です。
7月10日放送のテレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」を見ていたら興味深い内容を放送していましたのでかいつまんで紹介したいと思います。
ギャラ飲みとは!?
ま、なんとなく想像はつくと思いますが「お金をもらって飲み会に参加すること」です。
または、飲み会に参加するだけでお金=ギャラがもらえる仕事ということですね。
これを「仕事」と称するのかどうかは別にして、実態としてこれが大流行だというのです。
肝心の「ギャラ」は一般的には1万円~3万円ということです。
飲んで食べて帰るだけなら良いアルバイトと言えそうですね。
で、今この「ギャラ飲み」を盛んに行っているのが現役アイドルやモデル、レースクイーンなどの女性たちなのです。
彼女たちは本来、それぞれの事務所に所属しているタレントなのでこれが「闇営業」当たるのではないかという問題が浮上しているのですね。
お笑い芸人が事務所を通さずにタレント活動をして直接報酬を得る、女性タレントたちが事務所を通さず飲み会に参加してギャラをもらう、いったい何が違うのかという問題らしいです。
なぜ彼女たちは「ギャラ飲み」に参加するのか!?
もちろん、お金が欲しいからですね。
と言うのも、一流モデルや売れっ子アイドルならともかく、まだ名もないタレントたちは事務所から支払われる正規の報酬だけでは生活できないという切実な実態があるからなのですね。
事務所からの報酬だけでは生活できない
↓
だからアルバイト感覚でギャラ飲みに参加する
↓
何が悪いの!?
という感覚らしいです。
ここで良いとか悪いとかの論評をする立場にありませんが、モラル的にはどうかという思いもありますよね。
流れ的には、最初は同業の女の子から誘いを受けることが多いとのことです。
「ねえねえ、今度飲み会があるんだけどさ~、参加するだけでギャラがもらえるの。一緒に行かない!?」
という感じで誘いがあるらしいです。
同じ立場で生活が苦しい者同士、そこは話が早いとのこと。
「じゃ、参加する!」
っていう感じで決まるらしいですよ。
「ギャラ飲み」の相手は!?
ではどんな人たちがこの「ギャラ飲み」をしているのか?
一言でいうと“いろいろな人たち”らしいですね。
IT企業の社長、医師、一般のサラリーマンよりちょっとお金持ちのビジネスマンなどなど。
形式としては2対2や3対3などのこじんまりした合コン形式からタワーマンションなどに男女10人近くずつ集まって行われるパーティ形式などがあるようです。
しかし、ここまで来るとその後がなにかあるんじゃないかと疑いたくなりますよね。
ま、あったところで大人同士のことですから他人がとやかく言うことではないのかもしれませんがやはり気に掛かりますよね。
最近ではこういった女性を派遣する会社があるそうですよ。
面接もあり合格した女性は「キャスト」として登録され、声が掛かれば会場へ出かける仕組みのようです。
面接は結構厳しく、現役アイドルでも不合格になるケースがあるのだとか。
同番組には弁護士さんも出演していましたが、「ギャラ飲み」に参加すること自体が即違法かというとそうではないとのことでした。
本来の事務所の仕事以外での言わばプライベートな時間でのことなので、その時間に友達と飲みに行っても何も問題はない、とのことでしたね。
しかし、そこで金銭の授受が行われていたとすると所得税法上の問題は生ずる可能性があるとのことでした。
つまり“脱税”ですね。
きちんと申告すれば問題はないでしょうが、まず申告する人はいないでしょうからね。
「ギャラ飲み」がエスカレートするとこんな危険が
「ギャラ飲み」はちょっとエスカレートすると「パパ活」に発展する危険性を孕んでいると言います。
「パパ活」とは昔でいう「パトロン探し」ですね。
それのどこが悪いのかというとこれまたグレーゾーンではありますね。
しかし、そこまで行くと彼女たちの本来の「タレントで成功する」という目標からは大きく逸脱してしまうことだけは確かでしょう。
アイドルやモデル、タレントで成功したいから活動を続けるためにアルバイトで生活費を稼ぐ。
↓
でも、いつ事務所の仕事が舞い込んでくるかわからないから時間に制約されるアルバイトはできない。
↓
だから時間の自由が利く「ギャラ飲み」に頼る。
このようなパターンに陥って本来の目標からドロップアウトしてしまう女性も多いのだとか。
なかなか解決できる問題ではないようです。
事務所側がきちんと月々生活できるだけの報酬を支払うことを契約書で謳うことができれば良いのでしょうけれど、芸能活動は水物ですからそこまでの保証はできないというのが実情のようです。
ならば黙認か!?
問題の根は深そうです。