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EVシフトってなに!?ハイブリッドは終わり!?PHEVは!?

世情

ここ数年EVシフトっていう言葉、よく耳にしませんか?

自動車に関心のある方ならご存知かもしれませんが、よく分からないという方のためにちょっと調べてみました。

ここでは
1.電気自動車(EV)とは何なのか?
2.EVはどう分類されるのか
3.世界でEVは普及しているのか
4.EVのメリット
5.EVが普及するための課題
についてまとめてみました。

気になる方は目を通してみてくださいね。

そもそも電気自動車(EV)とは!?

電気自動車と漢字で表記すると何やらもっちゃりした感じがしますが、英語で表記すると ElectricVehicle で、略してEVとなります。

 

(1)定義
電気自動車「EV」とは電動モーターで車両を駆動させる電動式の自動車ですね。

日本工業規格では、「原動機として電動機を備えている自動車」と定義されています。
定義によれば、電動カート、鉄道車両、電動フォークリフトなども含まれるようですが、ちょっと一般のイメージとは異なりますね。

 

EVが世界的に注目を集めている中で、一般的には通常の鉛蓄電池以外に大容量の電池(二次電池)を用い、それのみで走行するものを指しています。

 

二次電池は繰り返し充電できる電池で、その充電量の多さと電気の出入力性能から、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池がよく使われます。

 

EVの分類について

EVは「バッテリー式電気自動車」「架線式電気自動車」「ハイブリッド式電気自動車」「その他の電気自動車」に分類されます。

 

a.バッテリー式電気自動車
バッテリー式電気自動車とはバッテリー(充電式電池)を搭載し、バッテリーに蓄積されたエネルギーを利用して走行する車両ですね。

 

バッテリー式電気自動車では、走行可能な航続距離はバッテリーの容量によって決まりますから、バッテリーの性能が車両の性能を大きく左右することになります。

 

b.架線式電気自動車
架線式電気自動車は架線により常時電力を供給して走行する車両です。
架線式電気自動車と言えばトロリーバスを真っ先に思い浮かべますが、他に電車、新交通システムなども含まれます。

 

架線式の場合、走行性能はモーターによって決まります。
必要な電力はすべて架線から供給されます。

 

c.ハイブリッド式電気自動車
今、最も普及しているハイブリッド電気自動車とは、駆動のために2種類の原動機を組み合わせて走行する車両ですね。
HVとも呼ばれています。

 

ハイブリッド方式には、エンジンで発電機を駆動して電力を得て、その電力によりモーターで走行する「シリーズハイブリッド」、エンジンの動力とモーターの動力を併用して車軸を回転する「パラレルハイブリッド」、両者を組み合わせたものなど様々な方式があります。

 

d.その他の方式の電気自動車
車両にモーターを搭載していないが、電動で走行する車両のことです。
据置型のモーターにより車両をロープで牽引するケーブルカー、エレベーターが該当します。

 

現在、日本でEVと言えば日産自動車の「リーフ」と、三菱自動車工業の「i-MiEV」が思い起こされます。

 

フル充電したときに走れる距離を示す JC08 モード充電走行距離は、i-MiEV の 164 ㎞に対し、現行リーフは 400 ㎞と言われています。

 

リーフの充電走行距離は、2010 年の発売当初の 200 ㎞から改良を重ね、2017 年 10 月にフルモデルチェンジされたモデルでは 400 ㎞まで向上しました。

 

とはいえ、内燃機関車は一般に 500 ㎞以上の実航続距離があるといわれており、現状では航続距離でEVが見劣りするのは否めませんね。

 

駆動用バッテリーはリーフ、i-MiEV ともにリチウムイオン電池を搭載しています。

 

HVはニッケル水素電池を使用するモデルが多いですが、EVはエネルギー密度や充放電効率の高いリチウムイオン電池を使用しています。

 

EV等の世界市場

国際エネルギー機関(IEA)によると、2016 年のEV及びプラグインハイブリッド車(PHEV)の新規登録(販売)台数は世界で約 75 万台と、2011 年以降に急増しています。

 

また、世界のEV及びPHEVの保有台数も 2016 年には 200 万台を超えており、EVの市場が急速に拡大していることが分かります。

 

しかしながら、自動車全体でみると、2016年の世界のEV及びPHEVの保有台数は自動車全体の 1.1%を占めるにすぎないのですね。

 

裏を返せば、EV及びPHEVの市場は成長の余地が残されているといえます。

 

2016 年時点でEV及びPHEVの最大の市場は中国です。

中国のEV及びPHEVの新規登録台数は約 34 万台と、世界で販売されるEV及びPHEVの 40%以上が中国で販売されています。

 

これはアメリカの2倍以上、日本の6倍以上です。

また、中国は 2016 年にアメリカを抜いて、世界最大のEV及びPHEVの保有国となりました。

 

今後、中国は世界最大の市場を抱える国として、自動車分野における電動化の牽引役になると推測されます。

 

EV車については堀江貴文氏も見解を述べています。

自動車の電動化が進展すれば、EV及びPHEVのさらなる市場拡大が期待されます。

 

IEAは、世界のEV及びPHEVの保有台数2020 年までに900万~2,000万台、そして2025年までに 4,000万~7,000万台に達すると見通しています。

 

しかし 2030 年時点でも、自動車販売の大部分はガソリン車、ディーゼル車などの内燃機関を有する車であることも予想しています。

 

ちなみにEVの歴史についても調べてみました。
結構面白い事実が分かりましたよ。
EV車の歴史

EVのメリット

EVのメリットとは何でしょうか。

まず、ユーザー視点でのメリットは次の3点が挙げられるでしょう。

 

第1は、ランニングコストが安いことです。

日産自動車のリーフの場合、走行距離当たりの電気代は従来車のガソリン代に比べて約3分の1となり、ランニングコストがかなり安くなります。

 

第2は、ガソリンスタンドで給油する必要がないことです。

走行中に電気が少なくなれば充電スタンドで充電する必要があるのですが、通常、EVは自宅で充電できます。

 

そのためガソリンスタンドに立ち寄る手間が省けます。

 

第3は、給油時の臭いや走行時の騒音、振動が少ないことです。

従来車はガソリン、軽油等の給油時に燃料特有の臭いが漂いますが、EVではそうした臭いを嗅ぐことはありません。

 

また、従来車は走行時にエンジンの騒音、振動を伴いますが、EVは騒音、振動が少ないことが特徴として挙げられます。

 

次に、国策として見るとEVを導入するメリットは4つほど考えられます。

 

第1は、大気汚染の抑制です。

EVは排気ガスを出さないため、自動車による大気汚染が悪化している大都市等でEVの導入を促進できれば、大気汚染の抑制に貢献できます。

 

第2は、エネルギーセキュリティ(安定供給)の向上です。

その国の電源構成にもよりますが、概して自動車用燃料である石油の輸入依存度を下げることができます。

 

第3は、喫緊の課題であるCO2の削減です。

ただし、その国の電源構成により効果が変わってきます。

欧州ではCO2削減策の1つとしてEVが位置づけられています。

一例ではノルウェーの電力は水力発電の構成比が高いため、EV導入によるCO2削減効果が大きいと言われています。

 

第4は、国内の産業振興です。

自動車産業を基幹産業に位置づけている国は多いですが、従来車の開発・生産面で新興国は先進国に追いつくことは難しいですね。

 

しかし、EVの開発・生産では先進国・新興国のどちらもスタートラインに立った状況であり、従来車の開発・生産で培われた先進国の優位性が減少し、新興国の優位性が増加する可能性があります。

EVの普及に向けた課題

EVには上記のようなメリットもありますが、課題も多いと言えます。

主な課題は次の3点でしょう。

 

第1は、車両価格が高いことですね。

日産自動車のリーフはベースグレードで約 315 万円です。

リーフと同じ車格の内燃機関車ティーダ(15S CVT)の価格は約 154 万円であり、EVの価格は従来車の2倍となっています。

 

EVの電池コストは低下してきているが、車両価格で従来車と競争できる価格レベルになる見通しは立っていません。

まだまだ高い、というのがユーザーの感覚です。

 

第2は、航続距離が短く、充電インフラが十分に整備されていないことが挙げられます。

 

リーフの充電走行距離は 400 ㎞ですが、エアコンなどの空調を使用した場合には実航続距離は大幅に減少します。

 

これに対して、内燃機関車は一般に 500 ㎞以上の実航続距離があるといわれます。

 

また、ガソリンスタンドは主要道路を中心に整備されていますが、EVの充電インフラが少ないことから、EVユーザーは長距離走行時等に電欠の不安を覚えます。

 

第3は、充電に時間がかかることです。

バッテリーの状態や充電器の仕様により異なりますが、現状では急速充電で 80%充電まで約 30~40 分、家庭用の充電設備でフル充電まで約7~8時間かかります。

 

いずれも従来車の給油時間と比較すると長く、使い勝手が劣ります。

 

以上のように課題も多くあります。

EVの普及を進めるためには、これらの課題を早急に克服する必要があります。
メーカーの奮起を期待したいものです。